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Kustomizeを使用してSecretを管理する
Kubernetes v1.14以降、kubectl
はKustomizeを使ったオブジェクト管理をサポートしています。
KustomizeはSecretやConfigMapを作成するためのリソースジェネレーターを提供します。
Kustomizeジェネレーターは、ディレクトリ内のkustomization.yaml
ファイルで指定します。
Secretを生成したら、kubectl apply
でAPIサーバー上にSecretを作成します。
始める前に
Kubernetesクラスターが必要、かつそのクラスターと通信するためにkubectlコマンドラインツールが設定されている必要があります。 このチュートリアルは、コントロールプレーンのホストとして動作していない少なくとも2つのノードを持つクラスターで実行することをおすすめします。 まだクラスターがない場合、minikubeを使って作成するか、 以下のいずれかのKubernetesプレイグラウンドも使用できます:
Kustomizationファイルを作成する
kustomization.yaml
ファイルの中でsecretGenerator
を定義し、他の既存のファイルを参照することで、Secretを生成することができます。
たとえば、以下のkustomizationファイルは./username.txt
と./password.txt
を参照しています。
secretGenerator:
- name: db-user-pass
files:
- username.txt
- password.txt
また、kustomization.yaml
ファイルの中でリテラルを指定してsecretGenerator
を定義することもできます。
たとえば、以下のkustomization.yaml
ファイルにはusername
とpassword
の2つのリテラルが含まれています。
secretGenerator:
- name: db-user-pass
literals:
- username=admin
- password=1f2d1e2e67df
また、kustomization.yaml
ファイルに.env
ファイルを用意してsecretGenerator
を定義することもできます。
たとえば、以下のkustomization.yaml
ファイルは、.env.secret
ファイルからデータを取り込みます。
secretGenerator:
- name: db-user-pass
envs:
- .env.secret
なお、いずれの場合も、値をbase64エンコードする必要はありません。
Secretを作成する
kustomization.yaml
を含むディレクトリを適用して、Secretを作成します。
kubectl apply -k .
出力は次のようになります:
secret/db-user-pass-96mffmfh4k created
なお、Secretを生成する際には、データをハッシュ化し、そのハッシュ値を付加することでSecret名を生成します。 これにより、データが変更されるたびに、新しいSecretが生成されます。
作成したSecretを確認する
Secretが作成されたことを確認できます:
kubectl get secrets
出力は次のようになります:
NAME TYPE DATA AGE
db-user-pass-96mffmfh4k Opaque 2 51s
Secretの説明を参照できます:
kubectl describe secrets/db-user-pass-96mffmfh4k
出力は次のようになります:
Name: db-user-pass-96mffmfh4k
Namespace: default
Labels: <none>
Annotations: <none>
Type: Opaque
Data
====
password.txt: 12 bytes
username.txt: 5 bytes
kubectl get
とkubectl describe
コマンドはデフォルトではSecretの内容を表示しません。
これは、Secretが不用意に他人にさらされたり、ターミナルログに保存されたりしないようにするためです。
エンコードされたデータの実際の内容を確認するには、Secretのデコードを参照してください。
クリーンアップ
作成したSecretを削除するには次のコマンドを実行します:
kubectl delete secret db-user-pass-96mffmfh4k